あなたは、
存在するゆえの直感を持つ、
原理への反応系です。

非規定で、行使を。

2012年12月30日

“息と光” [ポエトリー]

冬。
白線の息が堆積する。

街路灯からこぼれ落ちる光のつぶが、間もなく、
折り返す時。

テンポの速い靴音と、
規則的な電車の明滅。


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2012年12月14日

段階 作:ヘルマン・ヘッセ 訳:西庄 響

 段階  小説ガラス玉遊戯より

それぞれの花がしぼむように それぞれの若さが
老いに遠ざかっていくように 知恵はまた そして
高潔な心は その時を咲き 永遠に続くことはできない
勇気を持ち 悲しむことなく 異なった 新しい
かかわりを自らに与えるため 心は命の呼びかけに
別れと新しい始まりを 覚悟しなければならない
それぞれの始めに魔法が宿り 生きることについて私たちを
守り 助ける
いどころから いどころへ 通り抜けなければならず
故郷のようなものに 愛着することはできない
世界精神は しばりつけたり せまくするのではなく
段階から 段階へ 私たちを高め 広げる
親しみある命の圏へ くつろぎへ 住めることなどわずかで
弛緩には脅しをかけ 出発の準備のできた旅人だけが
なえさせる習慣づけから身をかわせる

たぶん 死の瞬間もまた 私たちを新しい いどころへ若く
立ち返らせ 生命の呼び声は一度として止まないだろう...

ならば さあ心よ 別れよう はれやかに!


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2012年04月02日

『異世界の人達へ』

  『異世界の人達へ』 

衣を手わたさないでくれ

冷凍庫の
  不凍の脳髄

涼しい表面を透過する
  海猫の翼の窓を
    開けている

月面に並べたトーテムポールの太陽暦は
  動力で浮かべた円周を行く
    腕時計を見つめた
      ビジネスメン are

熱帯魚のかけらが
  蒸発している

日時計の正午
緑の陰の
  コンクリート塀
氷の鏡面を透視する
  土の香りが
    濡れている

超光速の
  熱気球


2005-03-24公開


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『水中の太陽』

  『水中の太陽』

水中で
  銀色の光をひらめかせる
 シルク

夜の地平をやぶる
  太陽の炎熱は白く
 星々が落ちて

恒星のありかを尋ねる月が
  空をまわる

青く輝く魚たち
赤く輝く魚たち

灰色のコンクリをかすめて
  塗料の
 くさび型のかおりを残していく

冷たい流れに
  緊張した筋肉から
 反射光がもれて

太陽が
  水中でゆれている


2005-03-23公開


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『太陽色のアルファベット』

 『太陽色のアルファベット』

水泡の上で五線譜がにぎわう

「気ちがい」
   私をののしる人がいて

年月の
   空気のしみこんだソファに腰かけ
  モーツァルトのひたいにくちびるをのせた
     銀髪の
    神のスペル

乳酸飲料のかおりが空から
   ふりそそいで

師のペンが
   地球と呼ばれるこの天体に
 うす水色のシーツを広げるたびに
シャンパングラスのなかではじける
   太陽色を
 唇にはこぶ日を思う

空に向かって伸びる木々が探す
   緑色のインクを手に
 手違いの創造をくりかえす

シルクに照らされた蜃気楼


2005-03-19公開


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